「アルコール依存症の寛仁(ともひと)親王であります」
訃報 - 2012年06月08日 (金)

6月6日、三笠宮家の寛仁親王殿下が、66歳で薨去(こうきょ)されました。
ご自分を「福祉の現場監督」と笑いながらも、長い間、障害者福祉に尽力されてきました。
また、1991年に、がんにかかられた事を公表し、20年間に及ぶ闘病生活中に、16回の、手術や治療を受けながら、がん撲滅運動にも、精力的に取り組まれてきました。

アルコール依存症で入院された事もあり、福祉の講演の冒頭で、
「アルコール依存症の寛仁親王であります…お酒は、学生時代から飲んでおりまして、最近になって、依存症になったと言われるのは心外であります。終生、依存症と、ご理解ください」と、挨拶して、聴衆の笑いを誘ったことが思いだされます。

小泉政権下の私的諮問機関が、皇位継承について、女性天皇・女系天皇を容認する報告書をまとめた際には、「歴史と伝統を、平成の世でいとも簡単に変えてよいのか」と、皇室内から、ただひとり、疑問を投げかけた事もありました。

咽頭がんの手術のために、声が出せなくなっても、不便な電気咽頭を使いながら、障害者福祉などの講演活動をなさってきたヒゲの殿下…
まだまだ、おやりになりたい事は、山ほどあったと思います。
心から、ご冥福をお祈り申し上げます。
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